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東日本大震災体験記④ 遺体捜索、被災地の歩き方

nagagutu

↑画像当時の装備が未だにあります。この長靴丈夫です!

実家に非難し、約一週間。
ひと段落し地元避難所へ向かいました。
地元避難所には、私の友人が結構いたので会いたいというのもありました。
友人の殆どは、家族の誰かが行方不明な状況だった。
そういうこともあり、遺体捜索と自分たちの家の状況を見に行ってみることにしました。
私もこの日まで自宅がどんな状況なのか分からないままでしたので、凄く気になっていた。
私や友人の家は地元避難所から約2キロ位のところに固まっています。
装備はリュック、ゴム手袋、長靴、ドカジャン、会社の作業着である。
とにかく被災地を歩くには長靴とゴム手袋は必須アイテムである。
毎日余震が続いていて、いつまた津波警報が発令されるか分からないなか出発しました。
初めて見る地元被災地はとんでもないことになっていました。
自分が予想した、2階部分は残ってるだろうという期待は完全に消えた瞬間でしたね。
目の前に広がる全てが更地で、見えるのは鉄骨建ての骨組みと瓦礫だけでした。
例えるなら北斗の拳の世界観。瓦礫と廃墟みたいな。
希望は絶たれた中、皆の家一軒づつ回っていった。
3人で行動していたが、3人の家は全て、、、
基礎だけでした。
あのときの気持ちは悲しいってのもありましたが、もう笑うしかないですよ(涙)
津波の力って凄いんだなーって思いました。
自分の所持品を自宅付近で捜索しましたが、なんもありませんでした。
※震災時自宅に止めていた私の車も未だ行方不明のままである。
自分の家の物だと思われる食器の欠片とか、そんなのしかないです。
ということで、自分の家、物は全て失った事になります。
断捨離ブームの今の世の中だが、津波でこれだけ物を失うとかなりキツイ。
精神的におかしくなっても仕方ないないレベルですよ。
しかし、私の場合、仲の良い友達みんなも被災してたり、同じ境遇を共有できた人が多かったので、前向きにここまでやってこれたのかなと思います。
今回の震災では家のみならず、家族を失った人も沢山いました。
それでも何とか乗り越えて今に至ります。
それはとてつもなく凄い事だと思います。
話が反れましたが、津波に飲まれた直後の地元被災地は、歩くところ全てが瓦礫という感じでした。
ここで注意したいのは、家屋に使われている釘が天を向いている状況です。
これが厄介で、釘を踏み抜いて怪我をした人も多かったですね。
被災地は衛生上よろしくないので破傷風になる恐れもあります。
被災直後の怪我は絶対にしていはいけないので注意しましょう。(病院の受け入れ体制が整っていない)
結局、今回の捜索では誰も発見する事無く終えました。
その後も自分の所持品や、知り合いの家族の遺体捜索などを10回位行いましたが何も見つけられずでした。
※震災から数ヶ月経って友人家族の遺体は殆ど発見されたが、1人の友人の家族1人が未だに見つかっていない。

今回の教訓
●被災地を歩くときは釘の踏み抜きに注意
●被災地を歩くには長靴が必要
●被災地は泥だらけなのでゴム手袋がよい
●怪我には細心の注意を(病院がまともに機能していない場合あり)
●震災直後は余震があるので、常に津波の事を意識して行動する

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